小説版魔王を読んだ人はモダンタイムスも読むべき!

本当はこっちがほしかったんですが、無かったので通常版を買いました。全くの別物で、文の中身こそ変わらないものの、文章の見せ方や挿絵があるのでまさに特別版といった感じ。

モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)

モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)

こちらが買ったほう。
モダンタイムス (Morning NOVELS)

モダンタイムス (Morning NOVELS)

先週PCから離れていたのでひたすら本を読んでいました。モダンタイムスは500Pを超えるんですが、あっさり読了完了。伊坂さんの最新作にして、本屋大賞を取った「ゴールデンスランバー」の兄弟作。どちらも見えない何か大きな社会のシステムに翻弄される主人公が居て、どこと無く似ているのが感じ取れます。あとがきで伊坂さん自身が言ってますしね。


違うのは、伊坂さんが元SEだというのがとことん取り出されたのがモダンタイムスだという点。仕様書・テスト・バグ・コメント・ソースの暗号化・・・これは一般読者は分からないだろ!?と言うほど情報処理の単語が埋め込まれています。また、Web検索における特徴とかも書かれていてプログラマな方も楽しみながら読める本かな。


勿論シナリオも面白いです。伊坂ワールドが好きな人にはたまらないんですが今回は、「魔王」を読んだ方にとって衝撃の展開があります。
魔王 (講談社文庫)

魔王 (講談社文庫)

ネタバレ込みでの解説ですが、潤也が出てきます。安藤潤也。詩織さんも。つまり、マスターや犬飼も出てくるんですが「魔王」二部「呼吸」の正当続編とも取れます。お金を貯めて潤也は何をしたのか?それが書かれています。そして、潤也の現在も。


小説を読んでる最中に安静にしてなくては行けないのにかなり興奮して次から次へとページをめくり、気がついたら二日で読み終えてしまいました。サンデーの魔王第二部は思い切りオリジナルな方向に突き進んでいますが、モダンタイムスを読んで、漫画とは別の展開の潤也を見るのも面白いかと思います。

結論

モダンタイムス面白いです。過去の伊坂さんの作品を読んでいないプログラマの方も是非手にとって欲しい一冊!