本屋大賞作品を読んでみた。
毎年ある程度小説は読むようにしているんですが、前から気になっていた、謎解きはディナーのあとでを読んでみました。気になったのはタイトルというよりイラスト。中村さんが手がけてたから印象に残ってたんですよね。
内容は、短編の謎解きミステリー詰め合わせで、確かに物語の推理前には答えとなるものがちりばめられています。気づけばどうという事は無いんですが、本作品の魅力は謎解きよりも個性豊かなキャラクターの掛け合いの方が強いでしょう。
世界で有数のお嬢様であることを隠した刑事と、日本国内では割と有名な車のメーカーのボンボンの警部、警部はお嬢様が自分より階級が上であることを知らずに金持ちであるようなことや知識をひけらかすようなことをしているのですが、それを客観的に見るお嬢様のコメントが面白いです。
そして、表紙にもあるようにお嬢様と執事の掛け合いがさらに面白い。帯にも記載されていますが、毒舌執事のコメントが都度ユーモアがあっていい感じ。
お嬢様はその毒舌にイライラしながらも貴重な推理力を見限る事ができず、家から追い出せずに毒舌に耐えながら事件を解決していくという感じです。ストーリーが謎が解けるまで、その内容を読者に知らせるまでなので、犯人逮捕の流れまでは物語が続きません。まぁ、本作の場合はそれが蛇足になってしまうので、終わらせ方も良いのかも。
特に読む者が無いけれど活字を読みたいと思った方にはおススメです。
- 作者: 東川篤哉
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/09/02
- メディア: 単行本
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